絶景広がる宝達山

宝達山からの眺め

アサギマダラのマーキング調査

宝達志水町は、古くは加賀・能登・越中を結ぶ交通の要衝として栄えてきた町です。金沢市への通勤率が15％と比較的高いため、よく加賀地方と勘違いされますが、能登の最南端に位置しています。ただ、能登とはいえ、キリコ祭りがありませんし、言葉もどちらかと言えば金沢よりです。

そんな宝達志水のシンボルが、町名の一部にもなっている宝達山です。標高637mしかありませんが能登の最高峰で、頂上付近からの眺めは西に日本海が広がり、南に白山、東に立山とまさに絶景ビュースポットです。ちなみに天気が良いと、福井県の東尋坊まで見通すことができます。

眺めだけでなく、自然も豊かで、特に国境を越えて2000kmも移動する蝶、アサギマダラが秋に飛来することで知られています。私の息子も小学校の授業で、飛来地を調べるためのマーキング調査をしていました。また、自転車で山頂まで駆け上る宝達山ヒルクライムも、秋の風物詩になっています。

都会とちょうどよい距離

宝達志水町はそれほど個性の強い町ではありませんが、町に足を運ぶと、メニューにオムライスのある飲食店が多いことに気付くと思います。実は、オムライスを考案した洋食屋・北極星（大坂）の創業者は、宝達志水町の出身なんです。その縁もあって、各店が地元食材を使った個性的なオムライスを提供するようになり、「オムライスの郷」と呼ばれるようになったのです。

また、金沢のように便利な所とは言えませんが、不便を感じることも何一つない町です。私自身、金沢から宝達志水に越してきてもう12年ですが、宝達志水での暮らしに不満を覚えたことはありません。それに、金沢までは車でも電車でも一足のばす程度の距離です。

地域の住民には思いやりのある人が多く、ここでは都会から少し距離を置いた静かな暮らしを送ることができます。海水浴場も宝達山もすぐそこで、子どもたちの日常にも自然があふれているのも魅力の一つでしょう。

町内の各郵便局には、地域とこれまで培ってきたつながりがあります。移住をお考えの方には、そうしたネットワークを生かして、地域との橋渡し役になれると思っています。