波の花舞う平家の里

曽々木海岸

郵便局のある輪島市町野町は、日本の原風景とも言える豊かな里山・里海が残っています。町内の山あいに位置する金蔵集落には、傾斜に沿って美しい棚田が広がり、「日本の里100選」「美しい日本の歩きたくなる道500選」に選ばれています。一方、珠洲市との境に続く曽々木海岸は、真ん中にぽっかり穴の空いた窓岩などの景観が素晴らしく、冬には岩に激しくぶつかった波が白い綿状になって舞う「波の花」が風物詩となっています。また、源平合戦に敗れ能登に流罪となった平時忠の子孫が暮らした里でもあり、その歴史を物語る旧家も残っています。

輪島市全体に広げれば、国外でも人気の輪島塗や鮮度抜群の山海の幸が並ぶ輪島の朝市、曹洞宗の大本山總持寺祖院など、ほかにも魅力はいっぱい。連続テレビ小説「まれ」の舞台としても脚光を集めました。

祭りや盆踊りが住民の心をつなぐ

曽々木大祭

勇壮な太鼓が鳴り響く曽々木大祭をはじめとした祭り、中学校のグラウンドで盛大に開く盆踊り「ふるさと5000人の祭典」、元旦に実施する「耐寒ロードレース」など、町野地区では年間を通してイベントも豊富です。これらの行事は住民同士の心をつなぐ場でもあり、祭礼に不可欠なキリコを組み立てたり、イベントの準備をしたりする際などは多くの住民が協力し合っています。移住者の方もこれらの機会を通して、地域との関係を自然と深められるはずですよ。

もちろん、過疎化や高齢化が進む地域であり、大都市と比べると便利ではないところもあるでしょう。ただ、ここには、おいしい食や澄んだ空気、温かな人との交流があり、ゆったりとした能登時間が流れています。輪島市でも、高校生までの医療費を全額助成するなど、子育て中の若い世代が暮らしやすい環境を整えています。

転居届の提出や口座の開設など、移住された場合は必ずと言っていいほど、郵便局に足を運ばれることでしょう。移住者の皆さんと接する窓口として、私たちも皆さんの新生活を全力でバックアップしていきたいと思います。

〈支援団体〉

団体名：NPO法人やすらぎの里金蔵学校
住所：輪島市町野町金蔵
電話：0768-32-1562
ＨＰ：http://po5.nsk.ne.jp/~gakkou/

交流人口の拡大や移住者の受け入れに積極的に取り組む。毎年8月16日には集落内をロウソクの灯りで彩る「金蔵万燈会」を開催している。