金沢で子育てを始めてどんなことに困りましたか?
大学進学で関東から金沢へ来て、就職、結婚、出産したのですが、地元ではないので、子どものころの遠足の経験などもなく、子どもを連れていく公園など知らないわけです。ですから、インターネットなどで探して遊びに行きました。近くに頼る人がいないと特に、初めての子育ては孤軍奮闘している感じですから、何に困るかもわからない。振り返ってみると、保健師さんや助産師さんの赤ちゃん訪問は、ありがたい支援だったと思いますね。
子育て支援を始めたきっかけは?
双胎妊娠とわかった時点で母子手帳受け取り時に多胎児サークルの紹介があり、参加するようになりました。当時は子どもたちにイライラする一方で、母親は子どもを愛するべきで、できない自分はダメ人間だとも思い、モヤモヤしていました。そこから子どもの虐待防止に関心を持って学び始め、子どもへの暴力防止活動(CAP)や虐待ホットラインの活動に参加したり、ママが自分をみつけるための学習会などを企画・運営する「スニーゲルマム」という会を仲間と始めました。活動の中で出会ったのが、「Wen-Do(ウェンドー)」です。
子育て支援で大切にしていることは?
「Wen-Do」は女性が、心・からだ・お互いの力とつながり、暴力からのセルフケアを学ぶカナダ発祥の護身プログラムで、11歳から参加できます。女性の心理や状況を踏まえて考案されていて、実技や体験学習で「自分を大切にすること、守ること」を考えます。ちょっとした言動の重みへの気づきと、それを「どのように変えるのか」の実践が、日常の振る舞いやコミュニケーションに役立ちます。女性が「自分の声」を出していく一助になると嬉しいです。
石川県で暮らす移住ママへ
石川県の人たちは地元への愛着が深く、方言や地元の話題になじむのには時間がかかるかもしれませんが、支援活動をしている人の中には、県外出身の方も多くいます。私が子育て中のころは、子どもを連れて行けるのは育児サークルくらいでしたが、今はヘアサロンやイベントなど、子どもと一緒に出かけられる先も増えました。「自分が楽しめる」場所に足を運ぶと、価値観の合う友達も見つかるかと思います。
女性のためのセルフディフェンスWen-Do Japan(ウェンドージャパン)
マスターインストラクター:福多 唯さん
住所: 金沢市押野
電話番号:076-280-1819
スタッフ人数:11人(石川県内4人)
利用者人数:
活動内容:
- 育児支援サークルや学校の保護者会活動などで、女性に対する暴力からのセルフケアを学ぶカナダ発祥の護身プログラムを紹介。
- 月に1度、金沢市内でセミナー「Salon ゆらっく for women」を開催。
- 自分をみつけるママの学習会「スニーゲルマム」のメンバー。「スニーゲルマム」は母子関係などをテーマに年6回程度の学習会を開催。